第1章 不安定(風魔小太郎)
椿side
部屋に飾られた花を眺めながら、ここ最近の出来事を思い出す
毎日、欠かさずお花を持ってきてくれる…でも
椿『小太郎さん…最近元気ないよね…』
あの日の口付け以来、小太郎さんの事が前にも増して、気になって…ううん…どんどん好きになっている…
武田の方々には申し訳ないが、敵方である小太郎さんと夫婦になりたいとまで思ってしまう
私が支えてあげなきゃまた…
目や頬をピクピクと痙攣させながら、ひきつった笑顔の小太郎さんを頭の中に思い浮かべ
椿『ダメダメ、あんな顔もうして欲しくないし』
よしっ、元気を出してもらう為に何か作ろう、美味しいものを食べれば、少しは元気になるよね
そう思い立ち、食材を探しに行くつもりで城下へ足をむけた