第2章 合流×襲撃
「また団長に捕まったのか」
アジトに着いた早々、フィンクスがニヤニヤと笑いながらヒロに向かって言った。
連れて来られた場所は、廃墟と化したビル街の一棟。
幻影旅団は大抵の場合、カモフラージュしやすいこういった人気の無い廃墟を拠点にする。
今回も例外なく、いつもと同じようなアジトだった。
「うん、シャルに裏切られたおかげでな」
「人聞きの悪いこと言うなよ!」
フィンクスの問いにヒロはサラリと言うと、ケータイをいじっていたシャルナークが勢いよく顔を上げて反論する。
すると、いつの間にか隣に立っていたフェイタンが呆れたような顔をしながら言った。
「相変わらず運の無いヤツね。だから諦めて最初からホームにいろ言たよ」
「それは絶対に断る」
フルフルと首を振りながら、そんなことしたら色々と身が持たないだろ、と溜め息混じりに呟くように言う。
「そね、首に痕ついてるし」
「っ!!?」
言われてヒロが慌てて首を手で抑えたのは言うまでもない。