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【H×H】アルビノ【男主】

第3章 失念×懸念







「もしもし・・・ああ、わかった」
「どうした?」
「シャルから。目的の物は奪取したってさ。フェイとフィンクスはまだ遊んでるらしいけど」



ピッと携帯の通話を切り、隣を歩くクロロに視線を配りながらヒロは言った。
そろそろ夜が明けようとしている現在、半日ほど前に決められたチームでとある大富豪の屋敷に到着した団員とヒロだったが、予定よりも大幅に早く目的が達成されようとしていた。



「で?そろそろ教えてくれない?今回のメンバー召集の理由」



おそらく次の予定があるのだろう、ヒロはメールを打ちながらクロロに言う。
クロロはさほど気にしていない様子で返した。



「理由は主に二つだ。一つは新入りの顔合わせ」
「ああ、新しい4番と8番か。シズクって方はあまり情報ないけど、ヒソカはいくつか情報持ってるな」
「ほう?」
「変化系能力者。簡単に言えば快楽殺人者だな。実力は見ての通り」



前4番を殺して入団したヒソカの実力は、旅団全員が認めざるを得ないものだった。
先代も確か決して弱くはない筈の、むしろ特攻組に入れるレベルの奴ではなかっただろうかと、ヒロは記憶を辿る。



「ふむ、いい線は行ってるな」
「何だよ?」
「どうやら俺と闘りあいたいらしい」
「・・・なるほど」



道理でクロロと話すときのアイツの表情が他と違ったわけだ、とヒロは思った。
そして同時にクロロに同情の眼差しを向けて言う。



「しつこそうだから頑張れよ」
「他人事だな・・・」
「変な輩には関わりたくない。二つ目の理由は?」



長く続くとろくなことがないと判断したヒロは容赦なく話をぶった切った。
それにクロロは短く溜め息を漏らすが、同じように切り替える。




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