第5章 犬愛 <セカンドバージン 子犬系男子>
ガサッ····。
「ん··美味しいですッ! あの、瑠々さん···」
「なっ何」 声が裏返ってしまった。
「もう1度、きす··していいですかッ······」
トロン、とエサを待っている子犬のように、呟いた。
「いちいち聞くんじゃないわよっ····!!」
私と チョコレートを口に含んだ子犬はどちらからともなく唇を重ねた。
最後に誰かとキスしたのは高校生の時だったーー
5分前までは。
「っプハっ、てかあんたさっき、チョコ1個食った
瞬間何積極的になってんの!?」
「すみませんッ···ん」 「んっ··!」
····そうなのだ。
「このチョコレート、食べていいですかッ··?」
「·······(コクリ)」 「じ、じゃあ一つ頂きます·····」
という事があって、それから小村はーーー
「僕、今、すぐ瑠々さんに·······きす··ッしたいです·····」
「!!っ」