第5章 犬愛 <セカンドバージン 子犬系男子>
「エッじゃあふ、服脱がせたの!?!?」
一気に警戒の目を張り巡らせた。
「バスローブじゃこの後のコトを考えるとって思ってン、もう1度元の服に戻したよン♪♪」
「あ!! 本当だわ·····」
下を見ると、服が元に戻っていた。
「アア、あのッッ·····!!! 店員さんッ··、ありがとうございました······!」 「じゃあねン♪♪」
スマイルンはくるりん、と無くなったドアの方を向
き足をくねらせてひらひら手を振って何処かに行っ
た。
途端、緊張の糸が切れた。
「·······ッああもう疲れたっ!!」 ハァーーッ!
「大丈夫ッ····ですか? ···············ごめんなさい、あッ
あの」
顔を赤らめる小村を見て、気付いた。
「分かったわよどくから」
馬乗りになっていたから立ち上がろうとしたら、
グイッッ 「え」
ドンッッ!!
「は···ハァ·····?」 私は腕を引っ張られ、床ドンとやらをされた
照明が眩しくて目をシパシパしていたら、「はぁッ····」と息を
ついた小村の顔が照明に被さった。
「···何してんのよあんた、私がキレイ過ぎだからって
発情しないで」
私はあくまでも大人らしく、冗談で返したつもりだった。
案の定、子犬は顔をボッと火が出る位赤くさせたーーーーー
かと思ったが、違かった。 「え····いやいやいや」
いつに無く真剣な表情で、大きな瞳を小刻みに揺らしていた。
ーーーーッッ何よ、そのカオ········ッ
「邪魔」 小村の小さな肩を押し退け、私は座った。
「瑠々さんッ··」
いつの間に名前呼びになったのよ
「あ、あのッあのさ、さっきの店員さんが瑠々さんの荷物をッッ···見てしまいッ··!!」
私の両肩がピクッと動いた。