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ホテルの事情[R18]

第2章 同愛    <学生 百合 純愛  少し·····>連載中



「お父様、大丈夫ですよ。お父様が心配するようなことは、、」

「お願ぁい螺園ちゃあん一切無いって言ってちょうだい!」

くーっ、とハンカチを噛みしめているお父様を前にして、私はスッと目を閉じる。

「その通り、一切、ありません。」

そっ、そうよねぇぇえ!と歓喜の舞を披露するお父様。

「執事ちゃあん入ってこの子を部屋に連れ戻してちょ~だいっ!」

私に抵抗する間もくれずに、執事はすぐに入ってきて私の体を丁寧に持ち上げ、お姫様抱っこをした。

「きゃっ..!っというか運ぶんだったら解毒剤早く渡しなさいよ!」

「お父様に命じられていないのでそれは出来ません。」

最初から決まっていたセリフみたいに、すらすらと執事は言った。

..執事もこんなんだし、どうしよう、、瑠々と連絡先交換もしてない。とりあえず冷静になって、彼女と接触する方法を考えなければ。

まだ、伝えてない、伝えられてない。その間に、彼女と一生会えなくなってしまうかもしれない。

ーーーそんなことは、絶対させないわ....!

執事はそんな私の顔を見る。いけない、昔から執事には何を考えているのか勘付かれてしまうから、普段通りに振る舞わないと。お父様から早く貰う為には、

嘘をつき続けなければ。

そんなことを思っている間に、あっという間に部屋についていた。



初めてお父様に嘘をついてしまったわ、、。

お気に入りの椅子の上で、頭を抱える。体重がかかっている肘は硬い机の上にある為、痛い。

こんなに落ち込むとは..

「はあ.....」

思ったより深いため息が出た。

「お嬢様、そんな姿勢ではいけません、肘を痛めますし内臓を圧迫します。髪が今日は格段と乱れておりますので、整えさせていただきます。」

「ああ..ありがとう...」

と、ハッとした。

「どうしてあなた私の部屋に居続けているの!?」

「お父様のご命令です。」

相変わらず悪い気さらさらないわね、、。

執事は、私の髪をクシでとかし、よく分からないけど、髪がサラサラになるような液体を丁寧に塗っていく。執事は続けた。

「今日、お嬢様の婚約者の方がお見えになるようです。」

「えっ!?」

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