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ホテルの事情[R18]

第2章 同愛    <学生 百合 純愛  少し·····>



もう、何年も昔から決まっていた。


考え事をしていたら、すぐについてしまった。

コンコン、とこの執事がドアをノックする。

「入って良い」「失礼いたします。」

ガチャッと入った瞬間、異様な空気が流れる。

お父様は、執事が私を椅子に座らせるまで、厳しい視線で私を見ていた。 

「すまぬが、お前は席を外してくれないか?」

「かしこまりました。」と、執事は静かに部屋の外に消えていった。

シィン、と張りつめた静寂が部屋中に広がっていく。

「???、」 「は、···はい」

と言った私の心を全て見透かすように、お父様の顔は険しい。

「なぜ、お前はいつまでも、行ったことの無い道を走り続けていたのだ?」

「お父様、私は、私の友達を「本当にそれは友人なのか?」

と、私の言葉を遮り、お父様は圧をかけて言い放った。

「もしかして、他の男と駆け落ち、なんてことは企んでたのではないか?」

「違いますっ!」

と、つい声を荒げてしまった。足に力が入る。

「お父様、友達、と言っても女の友達です。女の友達に会いに行く為、道に迷い、そしてあんなところで走り回っていたのです!」

と、私が必死に説明したら、お父様はバンッとテーブルを叩く。

そして、ギンッと私を睨む。

私の首から汗が流れる。

「だったなら早く言いなさいよ~っ!!んもぉ~、私ったらすぐ誤解しちゃって☆」

といきなりお父様が別人格のようになった。

よ、良かったわ。

お父様が安心しきると、いつもこんなテンションになる。

「あの、なので、扇子を開いて踊り始めないで私に飲ませた薬の解毒剤を····。「ダメダメっ!!万が一もう一回倒れちゃったら私泣いちゃうるる~ん··」

と、完全に安心しきったら注意力が漠然と落ちる、私のお父様がシュンとしてしまったので、私は慌てて言葉を付け足した。
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