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ホテルの事情[R18]

第9章 愛初〈 BL 初恋  未練  etc...?〉




『お前、同性同士のカップル様の時、特に世話焼いてるイメージあるよな』


これも2度目の[同愛]の時に、店長とカウンター人が交わした会話だった。


『さぁねン♪』


『お前、ーーーー何隠してるんだよ。』


『...』


__________同性である俺の事を..あいつは...


だから他人事と思えなくて、同性カップル様の世話を焼いて...


ぶり返したのは、常に閉じた瞳で笑う、張り付けたような笑顔の彼。


あの時も


あの時も


あいつはずっとどんな想いで_____



「ーーー...」



ザワザワザワ...と店長の耳に、ロビーの喧騒の音が戻ってきた。

店長の顔の前で、晶は手をひらひらさせていた。「おーい?」と。

「...いや...まさかな」

店長は、モップを握る手を緩めた。知らぬ間に強く握りしめていたらしい。

奥から、トイレから戻ってきたらしき光の姿が見えた。

「まぁ俺の勘違___」

「?気になるなら、踏み込んじゃったらどうですか?でも店長さんは優しいからそんな事しないかぁーじゃ、また!」

パタパタと、晶は愛する光の元へ駆け寄っていく。

「あ!いたあ!店長ヘルプぅ!ヘルプです!!」

バイトらしき青年達が、店長に向かって叫んでいた。

「..お、どうした?」

彼らの方に、小走りで店長は向かっていく。

何も変わらぬホテルの日常へ、店長は戻っていったのだ。

が、

キィィ...

晶と店長が喋っていた共用スペースの近くーーその物置部屋のドアが、僅かに開いたのだ。

ドアの隙間から、ひっそりと影が覗く。

「____..」

ーードンッ!

「ワッいたぁ!」

ホテルのバイトが、ぶつかってきたらしかった。
パチン、とバイトは部屋の電気をつける。

その瞬間、影は物置部屋の奥へ逃げた。

「ちょっとーなんでこんなとこで突っ立ってるんですかーっ..て、アレ?」

そのバイトが、辺りを見渡す。

「いない...?」



ネオン色の夜街は今日も賑わっている。
時々ギャーッ!という謎の悲鳴と共に、笑い声も起きた。

ーーザッザッザッ..

息を切らした彼は、人混みの中を通り抜けていく。


「..ねぇ、今の人見た?」

「見た見た!ピンク頭で、前髪の真ん中くるくるした人でしょ?めっちゃ体調悪そうだったー、なんか、顔がーー」
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