第7章 同愛 2 <学生 やおい 純愛 短編>
「なるほど..。なぁ、瑞木。お前なんでそんなに過剰防衛してんだよ。そんなんさして気にするレベルの事じゃねぇだろ。」
「夕、お前、...何が聞きたいんだ?」
「何か理由があんだろ?..瑞木。"そう"思われて、困る理由がーー..。」
「..」
「夕、おまえ〜〜〜..」
「.....」
「俺に、何を、言わせっ....」
「......」
「夕......」
「.........」
「..........瑞木、.そんな近くでまじまじと見つめられても、改めて困るな。肩掴む力痛いぞ」
「ッ..!俺、俺は、ずっと...」
「...」
「ーーーーーーー夕」
「...その先は言うな。」
「なっ、..!なんでだよ、夕!お前が聞いてっ..」
「無理、すんな。」
「は..?」
「....この際だからハッキリ言うけど、瑞木、お前その先を言ったら、俺の返事によって友達でさえいられなくなるだろ?お前は。」
「......夕.........」
「今なら俺は、瑞木から何も聞いてないし、このまま友達でいられる..」
「.....」
「ごめんな、瑞木...」
「夕..「あ、ごめんなってそういう意味じゃねぇよっ..!?」
「俺、さ。確かに誰かを好きになった事はあるけど..でも、まだ分からねぇんだ。」
「は..?夕、それって、どういう..?」
「この先誰を好きになるかだなんて、分からねえって事だよ。...俺の体は反応した訳だし♡?」
「..........」
「ま、これ以上はよそう。何事も可能性は0じゃない。だから瑞木、..待ってやるよ」
「待つって..俺がこの先、お前にどういう行動を起こすかっていう..?」
「まぁ、具体的には言わないけどな、瑞木、お前から何も聞いてない身だし。俺はまだ、瑞木と友達でいたいんだよ」
「....」
「そうだ、俺はわがままなんだ。」
「...ふう〜ん、そお?♡♡じゃ、遠慮なく夕ッ!」
「いつもの調子に戻りやがったな。瑞木、お前ラブホ内で俺に気をつかってるつもりだっただろうけど、途中から結構割と本能むき出しだったぞ」
「どうだったン???成果はン!!!♪」
ホテルのカウンター人は、男子高校生と思しき集団の中の1人に声をかけた。
「いやまぁ、...少しは進みましたッスよ」