第7章 同愛 2 <学生 やおい 純愛 短編>
「って...!!」
俺、2番だし..!!!
棒に無情にかかれたその数字は、俺を戦慄させた。
「おっ、柏木ちゅわん塗られる側ジャーン!!「ちょっ..」
相手、1番は..
はっとした。みんながはしゃいでいる中、1人だけ動きを止めているそいつは、目を丸くしていた。
み..、
瑞木...!!!!!
「ーーどうして、止めたんだ?」
と、ローション片手にトイレへと進む俺に、瑞木は問いた。
「だって、あの時瑞木は即刻命令スルーするって言ったけど、あいつらのことだ、命令内容はどんどんエスカレートしてくると思うぜ、例えば..1週間本当に恋人になるとかもっと..エグい事とかさ」
だから、と瑞木にローションをずいと差し出した。
「瑞木のその、命令スルーできる権利1回しか無いって奴ら思ってるし、だったら塗るだけでいいこれをやっておいた方がいいだろ。残しておけ、その命令スルー権」
「.................」
と、俺は正論を言ったつもりで、瑞木の顔を見た。瑞木はまたもや無表情だった。
「でも...やっぱ」
と口ごもる瑞木だけど、俺の心の覚悟はとうに出来ている。
「さっさとやれ!!遅くなると、あいつらにまたなんかからかわれるぞ」
と、強めに言って、
「...ああ...」
初めて瑞木は納得したようだ。ローションを強引に瑞木の手に握らせる。
2人で、トイレの個室に入る。
「せめぇな..」
「...」
思った以上に中は狭くて、ギュウギュウ詰め状態だった。..と、瑞木が、肌と肌が触れ合わないように、考えて狭い中でも離れようとしてくれているのがわかった。
瑞木..。
なんだか眉を下げてしまった。..俺たち親友同士だろ!?..昨日の事があっても、そんなん、気にしないって。気にしないようにするって。
「じゃあ瑞木、早速塗ってくれ」
と、俺は躊躇わずズボンを脱ぐ。
「...」
あらわになった俺の下半身を前にし、ドクン、と瑞木の体が一瞬揺れたのに気付く。俺は眉間にシワが出来るほどギュッ、と目を閉じた。
ーー大丈夫、お前の体が俺に反応したりしても、俺は何も言わないって。
俺は、お前を拒んだりしないから。
いつもの通り、親友同士で..
「瑞木、いいから早く」
「っ..」
俺に急かされ瑞木の手は、俺の尻の入り口へーー。