第7章 同愛 2 <学生 やおい 純愛 短編>
ンチュチュ♡とバカみたいにウインクしてふざけて口を突き出す瑞木の頭をこづく。割とクールめにツッコミたかったとこだが、その顔が内心面白すぎて、俺は笑いを堪えてる。
「ビデオじゃだめ...?」と瑞木はなおも目をうざくパチパチさせながろ聞いてくる。これにも内心ウケつつ、なんかくやしいから俺はクールめに返す。
「イヤ..なんか現実で会ってお前の友達たちとここで遊ぶのが良いよ。ラブホ行ってるとことかネットとかにあげられたらどうすんだ」
と自分で言ってて、その理由に納得してゆく。まぁちょっと違うけど確かにそれも確実に嫌だ。
「夕って未だに??そういうトコ気にしちゃうよネ〜内申落としたくないとこ考えてんだろ〜」
ぎくっ!としつつ、「そーだよ!!悪いかよ!!」とちょっと荒めに返してしまった。
「まぁ、そういう夕のとこが大好きだけど!」
「!」
顔を赤らめて、普段ならさっきみたいにふざけて言う台詞を、このタノシイ雰囲気そして勢いの中、満面の笑顔で瑞木は言ったらしい。
まぁ、親友に言われると、男同士とか関係なくちょっと照れるのは当然で。「あっ、そ。じゃ行くぞ」
「ヒドイー!!!」と、店の前で駄々をこね再びふざけモードに入った瑞木をわざと置いてゆくように俺はラブホに入っていった。瑞木の友達たち、野郎らはスマホの中でギャハハハ、と笑った。
まぁ、今は俺たちガキにとっては非日常な世界でハイになってるけど、途中で「つまんね」とか言い出して飽きて、またいつものようにダラダラトークするんだろうな..。
という、終わりが見えていても、行かざるを得なかった。むしろ、その終わりにも、幸せに思っていたーーーー。
だって、誰が想像するだろう、こんな事になってしまうなんて。
「ハァッハァッ..あっ..ハァッッ...ハァッ...!」
暗い、暗い部屋の中で、5人の男たちの肉体が倒れていた。個々の体から汗が流れ出している。
それとも、コイツは、最初からそのつもりだったのだろうかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。