第6章 謙愛 <学生 格好良い ハジメテ同士>
チュンチュン。
「..........朝。」
起き上がろうとしたら、ズキッと痛んだ。
「う...」
その痛みに少し苦しみつつも、大好きなこの人と、
結ばれたんだ...と実感した。彼は、スウスウと寝
ている。昨日のあの緊張感が嘘みたい。
「フフッ、ちょっと口がにやけてる..」
半裸の彼に、急に少しだけ甘えたくなって、ブラも付けずにだきついた。そして、ちょっとしてから離れた。
たしかに、涙か出る程痛かった。だけど、彼は痛く
ならないように極力してくれたのが伝わった。恥ず
かしさよりも、ああ、彼に愛されているのだな、
と思うと少しの間、我慢出来た。
「アンアン言ってるアダルトマンガとかちょっと過剰表現だ..」
実際は、痛くて、とにかく痛かっただけ。お互い
初めて同士だったから、余計にそうだったけど多
分そうだと思う。
「それに、そんな上手にできる人じゃないし。」
ヘブシッと彼がクシャミをした。あ、やばい、聞かれたかな..?
「........くかあ....」
「フフッ」
一瞬起きて、一瞬で寝た。
こんなに満たされてる時間はあったのだろうか。以前も、そういう時間はあった。だけど、結ばれて、さっきみたいに、また積極的になることもできて、恥ずかしさの抵抗が無くなった。
「好き。」
寝ている彼の唇にチュッとキスをする。
「んはっ!?って瑠々!?」
バババッと唇をおさえる彼。まだちょっと寝ぼけてるみたい。
「寝ている時に襲うなよ〜、普通、逆だろ...」
とぶつくさ言う彼に、ちょっとムッとしつつも、
「あなたが消極的過ぎるの!」
と、急いでブラをつけて、私は服を着る。
「えーもう着ちゃうの..」
と、なぜかちょっと甘えモード突入したらしい彼は、私をぎゅっと抱きしめた。
「ちょっと、邪魔だから一旦離れて!」
と、いってふぁーいと彼も服を着始めた。この空気は、ものすごいいいけれど、そろそろ帰る準備しなくちゃ。
「ねえ、これからも、よろしくね」
私は、なんの抵抗もなくそう言った。
「素直でかわいいな、瑠々。」
と、不意に私達はキスをした。そして、彼は私をベットに押し倒してーーーーー