第256章 421.DEICIDE23
地に伏せた藍染へと近寄り その様子に一護は驚愕した。
「………まだ再生するのか………!」
トドメを刺そうと 右腕を振り上げる。
その瞬間 闇は突如として一護から離れ その力を霧散させた。
「な………」
全身の力が抜け 一護が膝から崩れ落ちる。
それとは対照的に 藍染は立ち上がると その切っ先を向け、ボロボロと崩れる斬魄刀に笑った。
「…君の敗けだ、黒崎一護。
見ろ、斬魄刀が消えていく…………君ならこの意味が解るだろう…………
崩玉が 私に斬魄刀など必要無いと判断したのだ!!!
斬魄刀とその能力と一体となった君と同じ
いや 今やその力を失った君を 遥か凌ぐ高みへと私は昇り詰める!!!
終わりだ!!黒崎一護!!!!」
その瞬間 藍染の胸部に光が突き刺さった。
「惣右介」
声の方へと 視線が向けられると ボロボロになった臨が 削り取られた岩山の上で、静かに手を伸ばし佇んでいた。
「何かと思えば……こんな縛道一つで……!」
次に 両肩へと光が突き刺さる。
「慢心しましたね、惣右介。昔の貴方なら、あらゆる可能性を考慮して最善の手を取った筈なのに」
臨がそっと 斬魄刀を撫でる。
それを見て 藍染は呆然とした。
「鏡花水月………っ」
「ご明察」