第17章 17.6/17
「な、何あれどうしたの!?黒崎くん今日ヤケに機嫌いいじゃない!」
そう言うみちるに織姫が呟く。
「なんで、黒崎くんあんなピリピリしてるんだろ……?」
「え?何言ってんの、あんなニコニコの黒崎くんあたし初めて見た……」
「みちる、今日って何日だっけ。」
唐突に、たつきがそう質問する。
するとみちるは6月16日だけど……とデジタルの腕時計を見て答えた。
「織姫、やっぱあんた凄いわ。あたしはあれに気付くのに3年かかったもん。」
ゆるりと立ち上がるたつき。
「もし一護に急ぎの用があるなら今日のうちに済ませときな。あいつ、あした休みだから。」
その日の夜、黒崎医院に貼られた張り紙の前に臨は静かに降り立った。
「明日………か。」
何故、この日に限ってと拳を握り締める。
しかし、諦めたように溜息を吐くと、彼女は鞘から剣を抜いた。