第249章 414.DEICIDE16
臨が地面へと倒れこみ そこに血溜まりができる。
「私は貴女を理解していなかった。貴女という存在が そもそも人智を超えた存在だったということにすら あの時まで気付くことができなかった。だから悟ったんですよ先生、貴女を理解するには 死神も 虚すらも超越する存在にならなければならないと」
「……………な……にを、いっている…………………?」
「わからないのも無理はない。貴女は何も覚えていないはずです。かの愚王と その守護者達のせいで 貴女の記憶は黒く塗りつぶされてしまった。貴女自身の存在すらも。
貴女には この世界が組み変わる瞬間を見る義務がある。貴女を犯した愚王の最期と 貴女を理解する存在が 神へと成る世界の始まりを」
臨の目の前に 藍染が立つ。
止める程の 力はない。
彼女は力なくその腕を伸ばすと その足に 力なく腕を落とした。