第15章 15.Jumpin'Jack,Jolted
そんなことを思う一護とは裏腹に、彼はとても楽しそうに駆け回っていた。
「いえーっい!たっのしーなーおいっ!!道行く連中がみんな俺のこと見てびっくりしやがる!たまんねーなオイ!!」
ぴょんぴょんと駆け回る彼に人々が目を向ける。
「目立つ能力で本当よかったー!」
その眼差しそうに満足そうに頷く彼。
どれくらいそんなことをしていたのだろう、彼はある場所へと目をやり、動きを止めた。
「体育なんてかったるくてやってらんねーよなー」
そこには3人の少年が、流行りの携帯ゲーム機を持ち其々のゲームに勤しんでいた。
「あー!また負けやがったよコイツ!ちゃんと戦えよー、誰がオメー作ったと思ってんだよー。」
不満そうな声を上げるメガネをかけた少年に、そばかすの少年が消しちゃえばと笑う。
「そだな、ご主人様の言うこときかねーヤツは死ねっ!はいどーん!」
「あー、ほんとに消しやがったこいつ」
「いーんだよ!もっといいヤツつくるから」
辺りに少年たちの笑い声が響く。その様子を彼は、先程とは違う雰囲気を見に纏い見下ろしていた。
「さて、と、こんなところかなあ。」
浦原商店、下駄を履いた帽子の男は、重そうな何かを持ち上げると、後ろにいた男が準備が出来ましたと声をかける。
それを一瞥すると、下駄帽子は声をあげた。
「それじゃ行こっか、商品の回収に!」