第218章 297.king of the Kill
ネルの体が 大きく飛ばされる。
「ネルちゃん!!!」
「ネル!!」
駆け寄ろうと一護が飛び出した瞬間 ノイトラは彼の頭を地面へと引き倒した。
「……諦めろ ネリエルはてめえらの最後の光だった そいつが消えたんだ。てめえら全員 ここで終わりなんだよ
テスラ」
瓦礫から起き上がったテスラに ノイトラが声をかける。
「代わってやる こいつはもうダメだ 好きにしろ」
「はい」
テスラは刀を抜いた。
「打ち伏せろ 牙鎧士」
テスラが ミノタウルスのような巨体へと変貌する。
その蹄が 一護の足へとかけられると その重さがかけられ 意図も簡単に折られた。
「うあああああああっ!!!」
「っこの………」
臨が一護の元へ走ろうとするも いつのまにか背後に回られていたノイトラに 口内へと指をつっこまれ 身動きをとれなくさせられる。
「てめえは大人しくしてろよ そこのおヒメさまを 無事に返して欲しけりゃよォ
つっても ただあの野郎が殺されてんのを見てんのもナンだ こっちはこっちで タノシもうや」
臨が地面へと押し倒される。
「臨ちゃん!!」
「何もできねえペットは 黙って見てろよ」
織姫が六花へと手をかけ 攻撃体勢へと入る。
ごめん と六花たちへと懺悔し 口を開いた。
「こて…………」
「織姫!!」
突如あげられた大きな声に 織姫は口を噤む。
「ネルを連れて逃げろ!!」
「っそ………んな…こと……………」
「友情ってヤツかァ?いいんだぜ 逃げても」
「…………え」
逃げてもいい という言葉に 織姫の動きが止まる。
「元々 てめえに価値なんて無えんだよ。事象の拒絶だなんだ言ってるが んなもん 空間回帰や時間回帰で事足りる。てめえがここに連れてこられた 本当の理由ってのはーーー……」
その瞬間 一護の悲鳴が辺りに響き渡り 視線がそちらへと向かう。
「……まあ知らねえ方が幸せってのもあるしな。オラ てめえもしっかりよく見てろ 仲間が死んで行くのを見ながら………イけ」
臨の視線が 無理やり一護へと向けさせられた。