第14章 14.School Daze!!!
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いやっほーい!!おっべんっとだあーーっ♡
そんな声がとある教室から聞こえる空座第一高のお昼休み。なんだなんだと廊下から生徒たちが見つめる先にいたのは、飴色の髪を持つ少女……井上織姫だ。
「お昼ぐらいでそんなにハシャがないの!」
そう言う彼女の親友、有沢竜貴は呆れた顔をする。
その顔を見て、織姫は何か反論しようとするが、その言葉はたつきのいいからこっちきて座んなと言う声に遮られた。
「臨ちゃん、朽木さんと黒崎くんと出てったきり帰ってこないね。おべんとは教室にあるみたいだけど」
「3人でサボってんじゃないの?なんだかんだ3人ともしょっちゅう授業抜け出してるし」
ええー、3人してずるいー、あたしもまざりたいー!!
そう言って騒ぐ織姫を横目に、たつきがため息を吐きながらお弁当の包みを開く。
それに少し遅れて織姫が食パン一斤と餡子を取り出し、唐突に頬張り始めると見計らったように一人の人物が声をかけてきた。
「ヒーーメ!いっしょにおべんとたーべよ!」
本匠千鶴である。
「うん、いいよ!」
そう言ってニパリと笑う織姫に、突然千鶴は飛びついた。
「か、かわいい!!食パン一斤丸かじりしながら微笑むなんて、常人には真似できない可愛さ!!さっすがあたしの惚れた女!!た、べ、ちゃ、い、た、い♡」
「コラァ千鶴!!やめんか昼間っから!!」
たつきからのツッコミがはいり、険悪な雰囲気が流れる。
しかし、それは千鶴があることに気がつき言葉を発したことにより消えた。
「あれ、今日も臨いないの?」
「黒崎くんたちと出てったきり、戻ってこないのー。」
その言葉に千鶴があたしの臨が汚されると悲鳴をあげる。
嫌だと喚く彼女をうるさいと怒りながらたつきが攻撃を繰り出そうとした直後、窓から何かが飛び込んできた。
「きゃーっ!!な、なに!?」
女子のそんな悲鳴が聞こえ、一斉に教室の生徒たちが視線を一点に集める。
オレンジの髪。
よく見知った顔。