第204章 283.You don't hurt anymore
最初はただ みんなを守りたくて虚圏へ来た。
だけど 助けに来たと聞かされて
心のどこかで喜んでしまった。
けれど 黒崎くんの前で泣く 臨ちゃんを見て
助けに来たのではないかも知れないと思ってしまった。
ちがうのに
そんなわけ ないのに
「死なないで」
織姫の声が 辺りに響く。
それに臨は思わず視線を向けると そこにはボロボロと涙を溢す織姫の姿があった。
「…勝たなくていい………がんばらなくていいから………もうこれ以上……………ケガしないで………」
グリムジョーの攻撃を 斬魄刀を影へと戻し 素手で止める。
「………そう……か」
そして その刀を元の状態へと戻すと ゆっくりとグリムジョーへ視線を移した。
「ごめん
もうこれ以上 怪我できないや」
一閃