第199章 278.Heal for The Crase
「………ウルキオラ…」
「……何をしている?グリムジョー…」
グリムジョーとウルキオラが 睨み合う。
先に口を開いたのは ウルキオラだった。
「…どうした 訊いているんだ。俺の倒した敵の傷を わざわざ治して何のつもりだとな」
グリムジョーは 答えない。
ウルキオラは織姫へと視線を向けると まあいいと諦めたように呟いた。
「ともかくその女は 俺が藍染様から預けて戴いたものだ。渡せ」
「断るぜ」
「……何だと?」
「……どうしたよ?今日はえらく喋るじゃねえか ウルキオラ!」
グリムジョーの腕が ウルキオラへと伸びる。
それをウルキオラは止めると グリムジョーは再び口を開いた。
「…わかってるぜウルキオラ……てめえは俺と戦るのが怖えェんだ……俺と潰し合うのがな!!!」
虚閃がグリムジョーの腕から放たれる。
しかし ウルキオラはそれを弾き グリムジョーへと虚閃を打った。
辺りに衝撃が走り 砂埃が舞い上がる。
直後 ウルキオラの背後から腕が伸び その胸の穴に何かが放り込まれた。
それと同時に 黒がウルキオラを包み込む。
「くそっ」
その瞬間 それは消えた。