第169章 231.The Mascaron Drive
血に濡れた グリムジョーが臨を睨みつける。
「っはっ……てめ……その技は てめえのモンじゃねえ あの死神の技だろ………」
臨の刀がグニャリと影のように曲がり ゆっくりと彼女へ纏わりつく。
「流石に知っていましたか」
愛おしそうにその影を撫でる。臨に グリムジョーは気味の悪さすら感じながら問いかけた。
「てめえっこの一ヶ月で……一体何をしやがった……!?」
「何をした ですか」
ゆるりと 影が刀の様な形をしていく。
「別に なにも。」
一閃
臨の刀から再び 黒い斬撃が放たれる。
グリムジョーはそれを刀で弾き返そうとすると 背後から聞こえる声に 視線をとられた。
「説明してる暇は無いと言ったでしょう?
破道の七十三 双蓮蒼火墜」
衝撃が交差し グリムジョーが逃げる様に飛び出して来る。
そして臨に向け手のひらを向けると 咆哮をあげ 虚閃を放った。
「虚閃ですか なら 私も」
影が手にまとわりつく。
「虚閃 で」
グリムジョーの双眸が 見開かれた。
その頃 井上織姫は断界にて ウルキオラと対峙していた。