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POLLUTE【BLEACH】[R-18]

第165章 223.THE Scarlet Creation


「藍染が見たのは 王鍵の在り処を記した本じゃない」
『如何にも』
日番谷の言葉に同意する。
『王鍵の所在は 代々十三隊総隊長にのみ口伝で伝えられる。故にその所在を記した本なぞ存在せん。奴が見たのは王鍵が創られた当時の様子を記した文献 奴が知ったのは "王鍵の創生法"じゃ』
「つまり…その創生法に問題があるということですか?」
『否 創生法ではない。問題なのはその材料じゃ。王鍵の創生に必要なのは 十万の魂魄と半径一霊里に及ぶ重霊地』
「十万の…魂魄」
想像もつかないそれに 織姫の脳がパンクしそうになる。
『そうじゃ じゃがおぬしらに関わりがあるのは魂魄だけではない。重霊地とは 現世に於ける霊的特異点を指す。その場所は時代と共に移り変わり その時毎に現世で最も霊なるものが集まり易く 霊的に異質な土地をそう呼称する。もう判るじゃろう 藍染の狙う重霊地 それは"空座町"じゃよ。』
現実離れした数字。
『上手く感覚では摑めまい 噛み砕いて教えよう。藍染がもし 文献通りのやり方で王鍵を完成させた場合 空座町とそれに接する大地と人が 全て 世界から削り取られて消え失せる』
それに 織姫は理解をすると 恐怖に震えた。
「止める…それを止める手だては…あるんですか?」
「ー無くても 止めます。」
臨が呟く。
「その為の 護廷十三隊ですから」
その言葉に 織姫は目を見開き 臨へと視線を向け 再び元柳斎を見た。
『僅かじゃが 時間は在る。涅からの報告によれば 魄内封印から解かれた崩玉は強い睡眠状態にあり 如何なる手段を用いようと完全覚醒まで四月はかかるということじゃ。崩玉が覚醒せねば 藍染も手駒を揃えられぬ。奴が動くのはそれからじゃ。決戦は冬!それまでに力を磨き 各々戦の支度を整えよ!そして 井上織姫 藍染の狙うのは現世じゃ 我々だけでは対処できぬ場合もあろう。現世側の力添えも必要じゃ。そう 黒崎一護に伝えてくれるかの』
「はい!」
力強い 織姫の返事に 臨は微笑んだ。



「あたしは一角達に知らせて来ます 総隊長」
乱菊がそう踵を返すと 日番谷は俺も行くとその場を後にしようとした。
『おっと 少し待ってくれんかの 日番谷隊長 臨。おぬしらと話したいと 先程から此処でずっと話の終わるのを待っておった者が居るんじゃ。少し話をしてやってくれ』
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