第158章 0.side-B the rotator
「転属命令……ですか!?」
自身の上司である 虎徹清音から告げられたその言葉により ルキアは驚いた。
「ちっがうちがう!転属とかそんな大層なモンじゃないって!現世への駐在任務!臨先生が今行ってるでしょ!そのサポート!」
その言葉にルキアは目を丸くし その憧れの人物の背中を思い浮かべた。
「………駐在地は空座町という町を中心にした半径一霊里……臨からの推薦だ」
そう言いながら現れた自身の隊の隊長 浮竹十四郎にルキアは更に目を大きく見開き 立ち上がった。
「浮竹隊長!ダメですよ寝てなきゃ!!」
「先程臨から電報が届いてな 彼女も朽木が来るのを楽しみにしてるそうだ。それに 一月程の短期で臨もいるとはいえ 初の駐在は朽木も不安だろうと思ってな。見送りに来たんだ」
「あ………ありがとうございます!」
ルキアが地に頭をつけ 礼をすると浮竹はよせよと笑った。
「白哉に報告は?」
その言葉にまだ と言いかけ 顔がゆっくりと強張る。
「ーーーーーいえ…朽木隊長はきっと "この程度のことでいちいち報告に来るな"と仰るでしょう……だから報告はせずに…発とうと思います」
その言葉に 浮竹は一瞬驚いた後 ゆっくりとルキアへとしゃがむと 彼女の頭をポンと叩いて口を開いた。
「わかった」
「!」
「お前がそう思うなら それでいいだろう。白哉には 俺から伝えておこう。安心して行ってこい!」