第150章 197.Tha Approaching Danger
「臨は?」
「いざという時の餌です。どうにも藍染惣右介は私に何か執着してるみたいですから」
その言葉に一護は絶句した。
「………ともかく」
全員の視線が窓へと向くと 日番谷がそこにいた。
「てめーは確実に その藍染に目ェつけられてるってことだ 黒崎一護」
「あ 日番谷隊長だ 一人だけ天井裏に入るのを断固拒否したノリの悪い日番谷隊長だ。」
「窓が開くの外でずっと待ってたんすか?ダメっスよ それでなくても銀髪の小学生なんて目立つのに」
乱菊と恋次の言葉に 日番谷は尸魂界に戻ったら覚えとけよと額に血管を浮かべた
「……破面は確かに 虚の面を剥ぐことで生まれる。だが その辺の虚の面を剥いだところで大したモンはできやしねえ。本気で尸魂界に戦争を仕掛けるつもりなら 破面化の対象は自ずと大虚以上に限られる。」
その言葉に 一護は大虚以上がいるという言葉に疑問を持った
「大虚より まだ上の虚が居るみてえな言い方じゃねえか………」
その言葉に 日番谷は肯定する
「………いや 正確には 大虚の中に更に三つの階級が存在するんだ。
一つ目は ギリアン
大虚の中の最下層で 人間に例えるなら雑兵に近い。数も多く全て同じ姿をしているのが特徴で 尸魂界で一般に大虚として教本などに載せられているのはこのタイプだ。お前が尸魂界に来る少し前に戦って追い払った大虚がこのギリアンだな。」
その言葉に 一護はあれが雑兵と絶句する
「こいつは巨大だが 動きが緩慢で知能は獣並。隊長クラスなら倒すのにそう問題はない。問題は次からだ。
二つ目はアジューカス
ギリアンよりもやや小さく 数も少ないが 知能が高く戦闘能力はギリアンの数倍。数の多いギリアンをまとめる存在だ。
そして三つ目がヴァストローデ
最上級の大虚 大きさは虚としては極めて小型で 人間と同程度。数は極めて少なく虚圏全域に数体しかいないといわれているがーーーー……
ハッキリ言う このヴァストローデ級の戦闘能力は 隊長格より上だ!
そして 破面化によって大虚どもが手に入れる力は未知数だが 隊長格が三人抜け それがそのまま大虚共の上についた今 これだけは言える
もし 現時点で藍染の下に このヴァストローデ級が十体以上いたらーーーー……尸魂界は 終わりだ。」