第134章 177.end of hypnosis9
市丸の剣が 白哉から抜かれ元の長さへと戻る。
崩れ落ちる白哉をその細身で受け止めると、臨は信じられないと顔を歪ませその名を呼んだ
「白哉…………!何でっ、何故私をっ………白哉!白哉……………白哉っ……!!」
瀕死の白哉を どうにかしようと必死に名を呼ぶ
それに藍染は視線を向け、今度は剣へと手をかけると臨は白哉を庇うように抱き締め、藍染を睨みつけた。
命に代えても 守らねばならない
その時 藍染の首元に刃が
刀には拳が当てられた。
「……これはまた………随分と懐かしい顔だな。」
「動くな 筋一本でも動かせば」
「即座に首を刎ねる」
夜一と砕蜂が そう告げる
次の瞬間 物凄い轟音と衝撃が辺りに響き、夜一の視線はそちらへと取られた。
「…………こいつらは……!!」
東 青流門門番 嵬蜿
北 黒陵門門番 斷蔵丸
南 朱洼門門番 比鉅入道
その門番達に夜一は絶句する
「……どうする?幾ら君達でも僕を捕えたまま彼等とは戦えまい。」
その直後 遥か上空から雄叫びと それに伴う強大な霊圧が落ちてくるのを感じた
先程と負けるにも劣らぬ振動が 辺りに響き渡る
「空鶴!!!」
「おう夜一!あんまりヒマだったからよ 散歩がてら様子見に来たぜ!
さァ いくぜ兕丹坊!」
「おス!!」
空鶴の霊圧が跳ね上がる
「散在する獣の骨 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空 槍打つ音色が虚城に満ちる!
破道の六十三 雷吼炮!!!」