第125章 -12.5.寒月に咲く
夜
「あ!来た来たたいちょーーーっ♡」
そう言って手を振る乱菊の後ろの人物達に 日番谷は目を丸くする
「何だ 雛森と藍染も居るのか?」
「コラ日番谷くん! 藍染隊長 でしょ!」
雛森のその言葉にオメーだって 日番谷隊長 だろがと言うと乱菊視線を移した。
「こんなとこに呼び出して 何の用だ」
「やだなあ 誕生日でしょ 隊長」
松本が空を指指す
その瞬間、ヒュルルルルと高い音がして、巨大な音とともに空がカラフルに彩られた
「乙なもんでしょ 冬の花火ってのも。臨にも連絡したんですけどこっち戻ってこれないからって注文してもらったんですよ。ほんとは雪でも降ってればもっと最高だったんですけど」
「………それじゃ寒みーよバカ野郎」
藍染がおめでとうと告げる
すると日番谷は 流魂街出身の俺らにとっちゃ誕生日なんて有ってないようなものだと呟いた。
「……皆同じさ 自分の生まれた日が何時か なんて 憶えてる人は誰もいない。ただ自分の信頼する人が告げた日を そのまま信じるしかないんだ。本当かどうかは問題じゃない。 自分の誕生日を知っている ことそれ自体が、既に幸せなんじゃないかと僕は思うんだよ」
なあ 乱菊って誕生日いつ?
知らない あんたと会うまで日にち数えられるような生活してなかったし
…….なら ボクと会うた日が乱菊の誕生日や
なっ ええやろ 乱菊
俺達は 花火のようだ
昇り 輝き
そして必ず
散り散りになって
離れてゆく
ならば せめて
その時が来ても
俺達は
花火のように
消えることなく
輝いていこう
いつまでも