第123章 167.The Burlal Chamber
一護と白哉が 互いに背中を相手に見せる
一護の肩から 吹き出す血液
ぐらりとゆれる体をその刀を地面へと突き立て支える。
そして少し遅れて
白哉の胸から 血が噴き出した
白哉の手に 剣はない
「知りたがっていたな 私がルキアを殺す理由を」
その言葉に一護が振り向く
「罪あるものは裁かれねばならぬ 刑が決すれば処されねばならぬ
それがーーー掟だからだ」
その言葉に一護は掟だから殺すのかよと呟く
それが自身の妹でもかと
「肉親の情か………下らぬ」
「何……だと……?」
「掟に比すれば あらゆる感情に価値など無い。そんな下らぬ感情など もとより持ち合わせてはおらぬ。我が朽木家は四大貴族の一 全ての死神の規範とならねばならぬ存在。我等が掟を守らずして 誰が掟を守るというのだ。」
そう告げると、一護は一瞬キョトンとした。
そして、言葉を紡ぐ。
「……悪い………やっぱり俺にはわかんねえや……俺がもし…あんたの立場だったとしても……やっぱり俺は 掟と戦うと思う。」
その姿に
白哉は嘗てのその人と重なる
そうか 此奴の敵は最初から
私などではなかった
此奴は最初から この尸魂界の掟そのものと戦っていたのだ
似ている
その奔放さが疎ましかった あの男に
「……黒崎一護」