第109章 149.Countdown to The End:1
恋次の視界に空が映る
「………生きてんのか?俺は……」
暖かい 優しい感覚に恋次が視線を胸元へと向ける。
するとそこには花太郎がいて、驚いた
「………てめえは、一護と一緒に居た四番隊の………どうしててめえが俺を……」
するとそこに現れたその人物は、俺が呼んだんですと呟いた。
「理吉……!」
「花太郎さんが朽木さんを助けようとして投獄されたのは聞いてたんで……花太郎さんなら同じ目的で傷ついた恋次さんを助けてくれるかもと思って……」
花太郎が言葉を続ける
「綜合救護詰所が十一番隊に壊されたとかで四番隊は人が出払ってて、その隙を見て彼が隊舎牢に忍び込んで鍵を開けてくれたんです……」
すると理吉は、震える声で信じられなかったんですと告げた
「恋次さんが旅禍に敗けたってことも……脱獄して旅禍の手助けをしてるってことも………そのために…オレ達に剣を向けてるってことも………!……………でも…思い出したんです。オレが……恋次さんに憧れて十三隊に入ったんだってこと……!」
額の刺青に触れ、真っ直ぐと恋次を見つめる
「オレ やっぱり何があっても恋次さんには生きてて欲しいんです……!そんで恋次さんの思う通りにカッコ良く戦ってほしいんです!」
すると彼は背に背負っていた頭陀袋から死覇装一式を取り出す。
「これ!新しい死覇装と手ぬぐいと髪紐!これでビシッとキメてください!」
それを見ていた花太郎も立ち上がる
「本当は……もう誰にも迷惑かけたくなくて………どうにかしてぼくだけの手でルキアさんを助け出せたら……….って思ってたんですけど………………もう、ぼくの力じゃどうにもならないところまできてしまったみたいですね……………ルキアさんを……助けてください…………!」
その言葉に恋次は返事した
「良かろう」
元柳斎がそう呟く。
「お主の願い通り……処刑の終わったあかつきには……旅禍どもを無傷で帰らせてやろう。」
その言葉にルキアはホッとした顔でありがとうございますと告げる。
その様子を見て、四番隊副隊長の虎徹勇音はどうせ生かして帰す気なんてないくせに酷いと呟いた。
しかし、同隊隊長の卯ノ花が非道くありませんよとこたえる。
「慈悲です。何れ避らぬ終焉ならば、せめて僅かでも迷い無く………せめて僅かでも 安らかに………」
「双殛を 解放せよ」