第104章 141.Kneel to The Baboon King
「ーーーー幕を引く………か」
白哉が立ち上がる
「ーーーーーよかろう ならばその幕ーーーーーーー私の剣で引くまでだ」
白哉がそう言うと恋次は眉根を寄せた。
「……言ったろうが もう忘れたのかよ?俺にはもうあんたの剣は見えてんだ………幕を引くのは………俺の剣だ!!!」
恋次が剣を振る。
すると白哉は手を前に出し、呟いた
「破道の三十三 蒼火墜」
蒼い衝撃が恋次へと迫り、慌てて防御の構えを取る。
(詠唱破棄!!言霊の詠唱を無視した中級鬼道でこの威力かよ!!………けど)
「甘え!!」
狒狒王蛇尾丸を振りかぶる恋次。
頭が白哉を追うが、操り損ねて刃節が一つ砕ける。
「………甘いのは貴様だ」
白哉はそう告げると立ち止まり、言葉を紡いだ
「私が鬼道を放ったのは目眩しの為ではない。貴様の卍解の動きを乱す為だ。卍解の欠点は霊圧に比例したその巨大さにある。刀剣としての常識を超えた形状とその巨大さ故に、その動きの全てを完全に把握する為には、卍解を会得して十余年の鍛錬が必要だ。………恋次 貴様はまだ、卍解で戦うには早過ぎる」
「……それがどうした?」
こっちはそんなこと解った上で来ている。
けれど
「俺の斬魄刀はニブくてな……刃節一つ砕けたぐらいじゃ 何も変わりゃしねえんだよ!!」
「ーーーー縛道の六十一 六杖光牢」
六つの光に 恋次が捕らえられる
「……素直に剣を退けばいいものを……まだ私を倒せる気でいるという訳か……?……………まさか貴様……失念している訳ではあるまいな…私にも………卍解があるということを」
白哉が切っ先を地面へと向け
その剣を手放した