第98章 131.The True Will
雛森が剣を振り下ろし、日番谷がそれを避ける。
「バカ野郎雛森っ!!よく考えろ!!"自分が死んだから代わりにお前が戦え"だと!?藍染の奴がそんなこと言うと思うか!!俺の知ってる藍染はな!勝ち目の無え戦いに一人で出向くようなバカでも、その尻拭いを部下にさせるような腰抜けでもなかったぜ!!」
「だって!書いてあったもの!!見間違える筈ない!!あれは藍染隊長の字だったもの!!」
剣を振り回す
「あたしだって!信じたくなかったもん!!でも藍染隊長がそう言ってるんだもん!!あたしはッ!!藍染隊長を……!!あたし……!あた…………………あたしもう……どうしたらいいかわかんないよ…………………シロちゃん………」
尊敬していた先生が 尸魂界を裏切った
敬愛していた隊長が 死んだ
もう何を信じ生きればいいのかわからない
いつの間にか彼女の心は こわれてしまっていた
「ああああああああああ!!!!!!」
雛森の剣が再び日番谷を襲う
(くそっ、雛森は混乱しすぎて判断ができなくなっちまってるが…….藍染があんな手紙を書く訳は無え!誰かが藍染の手紙を改竄したんだ!俺と雛森を潰し合わせるために………)
そして、市丸へと視線を向ける。
するとそこには、ニヤついた顔で日番谷を見つめる彼の姿に、日番谷は怒りを露わにした
「……そうか……これもか…………これも全部てめえの仕業か!!!市丸!!!!」
日番谷が剣を構え、市丸に向かう
しかし間に入ってくる雛森に躱しきれないと悟と、彼は彼女を蹴り飛ばし地面へと叩きつけた。
「雛森!!」
叩きつけた雛森を心配し、意識を失った彼女の手を見て絶句する。
すると市丸はあない思いきり殴らんでもええのにと呟いた。
「…………市丸…てめえの目的は何だ……………」
「……」
「藍染だけじゃ足りねえか……….雛森まで……こんな目に遭わせやがって……………血が滲むほど刀を握り締めなきゃならなくなるまで、こいつを追いつめやがって………」
「………はて。何のことやら」
すると日番谷は再び刀へと手をかけ、その霊圧を上げた。
「言った筈だぜ市丸……雛森に血ィ流させたら てめえを殺す!!!!!」