第96章 130.Suspicion2
三日月の下を、市丸と吉良がそっと歩く。
そしてその目の前に現れた人物に吉良は驚くと、その人物はやっぱり二人一緒にいやがったかと眉根を寄せた。
「思った通りだ。」
「………日番谷…隊長…….」
「吉良の牢だけ外側から鍵が開けられてやがった……こっそり逃すつもりなら、詰めが甘かったんじゃねえのか?……市丸。」
すると市丸はニヤリと笑い、おかしな言い方するなと呟いた。
「わざとわかるように…….そうしたつもりやってんけど」
「……………雛森より先に来れて良かったぜ……あいつが来る前に、俺がてめえを殺す」
日番谷が剣を構える。
その直後、市丸と日番谷の間に何者かが降り立った。
「………雛森……!」
日番谷の目が大きく見開く。
そして雛森はやっと見つけたと呟くと、剣を抜き日番谷へと向けた。
「……藍染隊長の………仇よ」