第87章 115.Remnant
責めるその声にルキアが沈黙する。
しかし、落ち着いた声で花太郎を諌めると、ルキアは岩鷲を真っ直ぐ見据え、冷静な声でその事実を肯定した。
「確かに お前の兄
志波海燕は 私が殺した。」
岩鷲がルキアの胸倉を掴む。
「好きにしろ、お前になら私は殺されても文句は言うまい。」
しかし、それを止めるように花太郎が岩鷲の腕を押さえつける。
「やめてください岩鷲さん!!そんなことしに来たワケじゃないでしょう!!助けに来たんじゃないんですか!?
決意を託されたんじゃ なかったんですか!?ぼくら!!」
瞬間 強烈な霊圧が辺りを包む。
怒りなど吹き飛び、岩鷲と花太郎は外へと視線を移すと、その人物は静かに、こちらへと歩を進めていた。