第79章 95.CRUSH
跳ね返る刀
再び二人が踏み込み更に刀同士がぶつかる。
現時点で実力は拮抗、いや、一護が少し押しているように見える。
その様子を花太郎は食い入るように見つめ、彼は何者なんだと喉を鳴らした。
「……おい、黒崎一護、訊くがルキアをどうやって助けるつもりだ?」
「………どうやって?」
「ここで俺を倒せたとして、まだ11人の副隊長がいる。その上には更に13人の隊長がいるんだぜ。それを全員倒す以外にルキアを助ける方法は無えんだ。それをてめーはやれるってのか?」
そう問うと一護はやれると応えた。
「隊長が何人!?副隊長が何人!?関係ねえよ!倒してやる!!そいつらがジャマするってんなら全員だってな!!」
その答えになんの根拠があると恋次が問う。
「……斬魄刀が変わった程度で、強くなったと自惚れてるんじゃねえだろうな?」
瞬間、一護が押し返された。
ガラ空きになる体
「咆えろ 蛇尾丸!!!」
慌てて斬魄刀を前へ出し、防御を構える一護。
しかしその攻撃の重さに耐えきれず、一護は刀ごと吹き飛ばされた。
「い、一護さん!!」
花太郎の声が響く。
「どうやらてめえは一度俺と戦ったぐらいで俺の実力を知った気でいるみてえだが……いいことを一つ教えといてやるぜ。」
蛇尾丸が柄へと戻る
「現世に出る時俺達副隊長以上の死神は、現世の霊なるものに不要な影響及ぼさねえよう力を極端に制限されるんだ。今の俺の霊力はあの時の五倍!!てめえが幾ら強くなってようが、俺に勝てる可能性は万に一つも無え!」
すると、吹き飛ばされた一護が砂煙の中から声をあげる
「ってことは、今のがてめーの真の実力ってワケだ。きかねえなあっ!全然!!」
肩に刀を担いだ一護が姿を見せる
「ありがとよ!この程度の奴が11人なら何とかなりそうな気がしてきたぜ!」
その言葉に恋次はニヤリと笑うと、バカ野郎がと呟いた。