第78章 94.Gaol Named Remorse
一方一護、岩鷲の両名は、十一番隊所属斑目一角、綾瀬川弓親の両名を撃破後、四番隊山田花太郎を捕虜(捕虜としての意味はなかったが)として地下水路を歩いていた。
ルキアを助けて欲しい。
そう言った花太郎を信頼し、ついて行く二人。しばらく進んで行くと今度は外に出ると梯子をのぼった。
「オッケーでーーす、上がってきてくださーーーい」
気の抜けるような間延びした声が地下に響く。
すると一護と岩鷲はマンホールのようなものから這い出し、大きく深呼吸した。
「ぶはーーっ!!なんか久々に外の空気吸った気がするぜ!」
「ここが塔に一番近い出口です。ほら、あれが懺罪宮ですよ。」
そう言って花太郎が指を指すその先には、真っ白な建物がそびえ立っていた。
「………こりゃあこっから先の方がキツそうだぜ…….」
岩鷲が弱音を吐く。すると一護は何かに気が付き岩鷲と花太郎の前へと出た。
「ーーー階段の所に誰かいるー……」
目を凝らし、よく見てみる
赤い髪
特徴的なサングラスと、その上の刺青
見覚えのあるその男に一護は驚いた。
「………久しぶりだな……俺の顔を覚えてるか?」
男がサングラスを額にあげる。
すると一護は渋い顔をして、その名を呼んだ。
「………阿散井恋次…!」