第78章 94.Gaol Named Remorse
「十一番隊第三席斑目一角様、同じく第五席綾瀬川弓親様……以上二名の上位席官が重傷のため戦線を離脱なさいました。各部隊の詳細な被害状況については現在調査中です。………ただ、十一番隊につきましては、ほぼ壊滅状態であるとの報告が入っています。」
三番隊第三席である伊江村八十千和がそう告げると、副隊長はざわついた。
「十一番隊が……そんな」
「侵入から数時間でそこまで被害が出るか………」
さらに伊江村が言葉を続ける。
「現在確認されている旅禍は3名、うち2名は我が四番隊の隊員1名を人質にとり、中央へ移動中との情報もあります。」
すると射場は実はウチの四席も暫く応答がないと伝えると、伊江村は確認してみますと一言告げた。
「四席っていうと、慈楼坊じゃない?鎌鼬の。」
乱菊が驚いたように射場をみる。すると九番隊副隊長の檜佐木修兵も兕丹坊の弟かと声をあげた。
「一体どうなってるんだ……!」
「入ってきたのはどんな連中なんだよ……?」
そのようすに雛森はなんか大変なことになっちゃったねと阿散井がいたところへと視線をむけた。
「あれ、阿散井…くん?」
しかしそこに、彼はいない。