第70章 82.Conflictable Composition
「何ですの?イキナリ呼び出されたか思うたらこない大袈裟な……尸魂界を取り仕切る隊長さん方がボクなんかの為にそろいもそろってまァ…………ーーーでもないか。十三番隊長さんがいらっしゃいませんなァ、どないかされはったんですか」
市丸がそう言うと、九番隊隊長の東仙要は病欠だと簡潔に答える。
すると今度は十一番隊長の更木剣八がフザケてんなと市丸をにらみつけた。
「てめえ、一人で勝手に旅禍と遊んできたそうじゃねえか。しかも殺し損ねたってのはどういう訳だ?てめえ程の奴が旅禍の5・6人殺せねえ訳ねえだろう。」
「あら?死んでへんかってんねや?アレ。」
カラカラと市丸が笑う。
「いやァてっきり死んだ思うててんけどなァ、ボクの勘もニブったかな?」
「猿芝居はやめたまえヨ」
十二番隊長の涅マユリが鼻で笑う。
「我々隊長クラスが相手の魄動が消えたかどうか察知できないわけないだろ。それともそれができないほど君は油断してたとでも言うのかネ!?」
十番隊隊長の日番谷がそれを聞いてため息を吐く。
「………始まったよバカオヤジ共のバカ喧嘩が…つきあいきれねーな。」
がやがやと室内が騒がしくなる。
それをみていた他の隊長たちも呆れたように脱力すると、総隊長の声により姿勢が正された。
「やめんかいみっともない!更木も涅も下がらっしゃい!………じゃがまあ、今のでおぬしがここへ呼ばれた理由は概ね伝わったかの」
ゆるりと視線が市丸へと突き刺さる。
「今回のおぬしの命令なしの単独行動、そして標的を取り逃がすという隊長としてあるまじき失態!それについておぬしからの説明を貰おうと思っての!その為の隊首会じゃ。………どうじゃい、何ぞ弁明でもあるかの」
総隊長及び一番隊隊長の山本元柳斎重國の言葉に、市丸は薄ら笑いを浮かべた。