第55章 68-2.SISTER OF FAKE
ルキアが自分のことはしっかりと自分でできるような年頃になると、私は護廷十三隊に復隊した。
そうなると、今まで仕事を貯めていたせいかなかなか帰る暇がない。週に一度帰りこそするものの、事実上ルキアを流魂街に置き去りにする形になってしまった。
でも、それでもルキアは文句ひとつ言わないてくれた。
血こそ繋がってはいないが、私の大切な妹。
そんなルキアに別の家族ができた。
同年代の子供たちと仲良く暮らすルキアに、毎週菓子やらなんやらを持ち帰りみんなで仲良く暮らす。
幸福だった。どうしようもなく。
こんな時がずっと続くと信じていた。
ある日流魂街へと帰ると、ルキアの連れて来た家族の四人のうち、一人がいなくなった。
「水を……取りに行った時に」
泣きじゃくる子供達と真っ赤になったその子
私は丘の上に穴を掘り、その中に彼を優しくおろし、墓を建てた。
その後も家族は減って行った。
丘に建てられた暮石は三つ
「姉さん………私は死神になるよ。」
残ったのは、ルキアと恋次だけだった。
元々才のあったルキア達は、そのよく年、霊術院の入試に受かり、貴族の子供達に混じり、着実に評価を上げていった。
自慢の妹で、自慢の教え子。
努力して、失敗してもめげずに死神への道を進んでいくルキア達に、私は喜びと同時に成長していく寂しさを感じた。
ある日、かつての教え子である朽木白哉が霊術院へと現れた。
私とルキアは、姉妹ではなくなったのだ。