第47章 59.
精霊邸
六番隊隊舎
阿散井恋次は床を強くふみ鳴らし廊下を歩く。
「阿散井副隊長 おはようございます。」
「おう!」
女性隊士さえ気にせず寝間着のまま廊下を歩いていく。
たどり着いた先は、六番隊の隊士牢の門の前。
恋次が鍵を差し込むと、扉は開き地獄蝶がひらりと横を通り過ぎた。
「わあっ!またにげる!!」
そう言って地獄蝶を追いかける隊士
「まてーーー!まってくれよォ!わかってんのか!?キミらが逃げると僕が怒られるんだぞ!?ほーらおいで!こっちにはカワイイ女のコもいるよー♡」
そう言って何処からか蝶の模型を取り出すと、ヒラヒラとさせ裏声を使った。
「コンニチハ!あたしジェニファー♡うお座のA型、カップはEよ♡」
「何してんだてめえは!?」
恋次がその隊士に蹴りを入れる。それに何すんですかと抗議すると、恋次はいいかげん地獄蝶の世話くらい一人でできるようになれと叱った。
「あれ、そういえば今日って恋次さん非番じゃ……?」
「囚人の様子見だ、どうだ?」
するとその隊士は相変わらずですよとため息を吐いた。
「昨夜からずっとあのまま……」