• テキストサイズ

POLLUTE【BLEACH】[R-18]

第44章 56.broken coda


静かな夜
恋次の息切れの音だけが辺りに響く





久々に見た
やっぱり凄え………


先程の光景が脳に蘇る

辛うじて動きを目で追えたのは今の第二撃だけ
初撃は剣を抜いた瞬間も、収めた瞬間さえ見えなかった……

オレでこのザマだ、こいつなんか何が起きたのかも理解できちゃいねェだろうな……



「……どうした恋次」
白哉に声をかけられふと我にかえる。
「いえ……この程度の奴に隊長が手を下さなくても、オレ一人でもやれました。」
「…………そういうな、私とていつも見物してばかりでは腕が錆びる。」
飄々としたその態度。
読めないその態度に言葉を飲み込む。
「………一護」
ルキアがその名を呼ぶ。
次の瞬間、彼女は一護へと駆け寄ろうと走り出した。
不味い、と恋次が慌ててルキアの首を抑え止める。
「はっ、放せ恋次!一護が!!」
「何言ってんだてめえ!?よく見ろあのガキは死んだ!!死人の為にてめーが罪重くする必要がどこにあるよ!?わかってんのか!?今あいつにてめーが駆け寄って触れるだけでてめーの罪が20年分は重くなんだぞ!?」
「それが何だ!!一護は私が巻き込んだ……私の所為で死んだのだ!!私の所為で死んだ者の傍に私が駆け寄って何が悪い!!」
その言葉に白哉が反応する。
「たとえ我が罪が重くなろうとも……駆け寄らずにはおられぬというわけか、この子供の許へ」
「……兄様…………」
「……解るぞルキア、成程この子供はーーーー奴によく似ている。」
直後、白哉の裾を一護が掴んだ。
それに3人が驚く。
「………もう死んでるだの…誰それに似てるだの……………俺のいねー間に勝手にハナシ進めてんじゃねーよ……!」
「一っ……!」
「放せ小僧」
白哉の声が辺りに響く。
「………聞こえねーよ………………こっち向いて喋れ」
すると白哉はそうかと呟き、冷めた目で一護を見下ろした。

「余程その腕、いらぬと見える。」

瞬間
一護の手に衝撃が走り、思わず裾を放す。
/ 1330ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp