第43章 55.SHUT
「なんっだてめえ!!」
二撃目
なんとか頭を避けようと刀身を顔の前で抑える。
しかし今度は完全に競り負け、自身の刀が額にかけていたサングラスを割り砕いた。
(何だこいつのこの霊圧は!?さっきまで死にかけてたじゃねえかよ!!)
どっからこんな力が湧いて出やがると冷静に分析しようとする。
「はっ!どうしたよ!?えれー動きがニブくなったじゃねえか!?急によ!!」
心の中で恋次がてめーが疾くなったんだよと舌打ちをする。
「はっ、何でだかよくわかんけーけどいい気分だ!今!!傷の痛みも無え!!テメーに敗ける気も全然しねえ!!!」
辺りを一護の霊圧が包む。
(重いっ!!)
「終わりにしようぜ、俺が勝って終わりだ!!!」
恋次の目の前で、一護の刀身が消える。
(何だ!?刀身が……消えた!?)
恋次の方をみるが、呆然としたその顔にこいつじゃないともう一人を見る。
するとその人物は一護の斬魄刀の刀身を持ち、静かに佇んでいた。
(あいつか!?まさか!!あんな間合いから……)
そこでふと、以前見た臨の剣を思い出す。
白哉の手からカランと乾いた音が落ちる。
くるかと構えた瞬間、その男は横へ立ち
一護から血が吹き出た。