第41章 53.
石田が地面へと倒れこみ、辺りを赤く染める。
「ほら、だから言わんこっちゃねェ」
恋次がそう言うが、反論しようにも声が出ない。
(……強い……!此奴……また腕を上げている……!)
止めることも、ここから動くこともできなかったとルキアは苦しそうに顔を歪めるのも御構い無しに、恋次は刀を振り上げた。
「そんじゃ、トドメといっとくか。死ぬ前によーーーく憶えとけよ」
「ーーーーー!」
「阿散井 恋次 てめーを殺した男の名だ
よろしくっ!!」
振り下ろされた刀、この場にいる誰もが間に合わないと感じた。
しかし、唐突に恋次の立っていた場所が大きく割れる。それを避ける為に彼は飛び上がると、石田にトドメも刺さずに塀へと着地した。
「っ何だてめーは!?」
現れたのは、目を見開くほどの大きな大刀
それにすこし遅れて、黒い死覇装が砂埃から姿を現した。
オレンジ色の、目立つ髪
「黒崎一護!テメーを倒す男だ!!よろしく!!」