第41章 53.
そう書いてある手紙を見て一護とコンは同じことを思った。
(出てく直前にいらんトンチ憶えやがってーーー!!!)
手紙のヒントにはうさぎにミミズのような毛虫のようなへんなものがついたデベソの何かが描かれている。
「ええい!本文にこんだけ"た"が多いんだから多分"たぬき"だ!たを消して読むぞ!!えーーーっと、わけ、あ、って、私、はで、てい、く……」
捜すな そしてしんぱいするな。
この手紙は読んだら燃やせ。
それからできればこのまましばらくどこかに身を隠していろ。
姉さんを頼む。
「何だこれ?結局出てった理由よくわかんねえまんまじゃねぇか、それに姉さんって」
一護が呆れたように手紙を見つめるが、コンが気がつく。
「何かあったんだよ!手紙を燃やせだの身を隠せだの、何でネエさんはこんなにオレらのこと心配してんだ!?決まってる!!何かあったんだよ!尸魂界との間でスッゲーヤバい事が!!それにオレらを、周りの人達を巻き込まない為に!ネエさんは一人で出てったんだッ!!!………ネエさん、もしかしたら死」
「やめろ」
一護の声でコンが顔をあげる。
「これ以上勝手な憶測で喋んのはヤメようぜ、とにかく今の時点で確かなのはこうして喋ってるだけじゃ何も片付かねえってコトだけだ。それに多分だけど、ルキアに何かあったってんなら臨ももう動いてんだろ」
「一護……」
「いくぜコン、死神化してルキアを追う!!ついて来い!!」
その背中にコンが返事をする、しかし、問題は目の前にあった。
「で、どうやって死神化するんだ?」
一拍
「あの魂抜くグローブで」
「ネエさんが持ってんだろ」
「義魂丸で……」
コンと一護の視線が交差する。
「……」
「……」
「ああッ本当だ!!俺ルキアと臨がいねーと死神になれねえッ!!」
一護が頭を抱える。どうすんだよとコンに向かって喚き散らすと、今度は窓の方から声をかけられた。
「まいどォ〜〜♡どうやらお困りみたいっスねェ」
風が室内に吹き込む。
「………あんた!」
「何かあたしにお手伝いできることは?なに、大事なお得意様の一大事、今回は特別にツケといてあげますよン♡」