第41章 53.
「…….石田、貴様どうしてここに」
ルキアがそう問いかけると、石田はただの偶然さとメガネの位置を直した。
「強いて言えば」
石田が手に持っていたレジ袋がかさりとゆれる。
「この24時間営業の洋裁店チェーン"ヒマワリソーイング"に夜中突然行きたくなったがその支店がこの辺りにしかなかったからこんな深夜にこの辺を歩いていただけのこと、別に死神の霊気を感じたから気になって飛び出してきたことへの口実作りのためにわざわざウチからこの袋を持ってきたわけじゃないぞ」
そのいらない事細かな説明にルキアが冷めた目をする。
本当は頭が悪いのではないかという感情が芽生えてきたところで、現実に引き戻すかのようにその袋の取っ手が切れた。
「ガチャガチャ言ってんなよメガネ、質問してんだぜこっちは。」
呆れたように恋次が言葉を続ける。
「まァ、答える気が無ェならそれでもいいや、オレはてめーを先に殺すだけだ。」
ルキアの顔が真っ青になる。
「まて恋次!此奴は関係な……」
「何を言ってるんだ?ちゃんと答えたろう、ただの朽木ルキアのクラスメイトだ、死神嫌いのね。」
「そういうのは答えてねぇって言うんだよ!!」
すると今度は石田は普通に自身の名を名乗った。
「石田雨竜だ、よろしく。」
その様子に拍子抜けしたように恋次が首を傾ける。
「あ?なんだ急に?」
「いや、そこまで言うならせめて名前ぐらいは名乗っておこうかと思ってね、いかに死神といえ
自分を倒した相手の名前ぐらいは知っておきたいだろうからね!」
「……決定だ!てめーは殺す!!!」