第32章 44.Awaken
刀が虚の仮面を真っ二つに割る。
それに一護は小さくよしと呟くと、大声をあげた。
「石田ぁ!テメーを泣かしてこの状況を収拾させっかんな!!」
一護の脳裏に再生される石田の嫌味ったらしい顔。
それにイラっとして、一護は再び叫んだ。
「一撃で殺せなくなってきたか。」
一方石田は、左手からポタポタと流れる血液を見つめぽつりと呟いた。
(おかしい、幾ら何でも虚の数が多過ぎる!体力も能力も追いつかない……このままじゃ……)
頭を振って気持ちを切り替える。
(何を弱音を吐いてるんだ僕は!
僕はまだやれる!僕は死神に負けるわけにはいかないんだ!!………僕は必ずあなたの仇を討ちます!)