第29章 36.我ら、報復の為に死に至りて
「いいぜ、やってやろうじゃねえか、その勝負ってヤツをよ。」
一護が胸ポケットから義魂丸を取り出し、口へと放り込む。
死神化すると、自身の体に入り込んだコンにそこで見てろと言うと石田にとっとと説明しろと急かした。
それに答えるように、石田は胸ポケットから薬のような何かを取り出す。
「これで勝負しよう。」
「……あ?なんだそりゃ?」
「対虚用の撒き餌だよ、これを砕いて撒けば、この町に虚が集まってくる。」
一護の顔色が一変する。
「集まってきた虚を24時間以内に多く倒した方の勝ちってのはどうだい?……わかりやすくていいルールだろ?」
「んだそりゃ!?ふざけんな!!俺らの勝負のために街中の人間を危険にさらす気か!?何様だよてめえ!!」
「うるさいんだよ御託がさあ!!」
撒き餌が石田の指先により、割れる。
風に舞い、霧散していく撒き餌
「他の人間の心配なんて必要ない!集まった虚は一匹残らず僕が滅却するんだから!………きみも虚から人々を守りきれる自信があるなら……この勝負受けられる筈だろう?」