第352章 681.THE END TWO WORLD
優しい霊力が 一護へと流れ込む。
それとほぼ同時に 臨にあった筈の霊力が一護へと流れ込み その目を見開いた。
「臨………!?」
「ねえ一護、私は十五年 君の無力を見続けていました。
見えていても 助けられない魂魄達に手を差し伸べる君が好きでした。
誰よりも強いのに 誰よりも不器用で 誰よりも優しいくて 誰よりも無力を嘆く君のことが、大好きでした」
刺された大剣が 一護を取り巻く霊子へと崩れていく。
「一護から告白を受けても尚 私は浮竹を愛しました。それはもしかしたら、私を産んだあの霊王の面影を見ていたからかもしれません。
けれど私は 浮竹を愛しました。
君からの愛を無視して 私は浮竹を選びました。
それが間違いとは思っていない。
私は私自身で 浮竹を愛したんだ。
だから 君は 君の信じる明るい道を選んで
未来を掴んで
生きて 一護」
そう告げた彼女の体は床へと倒れて行き
ゆっくりと灰のように崩れだした。