第328章 612.DIRTY
十二番隊 隊舎前。
ルキアと恋次は瓦礫を踏むと その目の前にいる人物に気付き声をあげた。
「平子隊長!」
「何や お前らも今来たんかいな」
その言葉に 恋次が返答する。
「はい……つーか 死ぬほどボロボロじゃないスか。大丈夫なんスか?」
「アホぬかせ、こんぐらいの傷……」
「大丈夫にきまってんだろ!!」
大前田が大声をあげる。
「なんだよ いたのか大前田」
「バカ野郎!いるにきまってんだろ!俺達ゃ平子隊長がギリギリのとこで敵を斬魄刀の能力にハメてくれたおかげで、敵の攻撃が逸れて助かったんだ!
平子隊長をバカにするような口をきくやつはこの俺様が!絶対にィィ〜〜〜許さねえ!!」
「平子隊長達が入ってきた時はヨソ者がーヨソ者がーって一番バカにしてた奴がよく言うぜ………」
「んだと!!」
大前田が噛み付こうとした直後 その背後からの攻撃に大前田の体が前へと崩れた。
「五月蝿い」
「お……おほぉ……」
砕蜂が こんなところで油を売らずにさっさと中に入れ と二人をうながす。
「みんなもう集まってんスかね?」
「どやろな」
平子が答える。
「今戦ってる相手を放置してでも隊長副隊長は全員集まって下さい って、随分切羽詰まった伝令やったからな。そらみんな急いで来てるやろ」
扉が開く。