第294章 507.THE FIRE 3
「卍解……?」
白金が訝しむ。
「炎が消えた後に残った あの焼け焦げた小さな刀が卍解だと……?」
「甘く見るな。残火の太刀は奴の炎の全てをあの一刀に封じ込めた卍解。一度振るったが最後 斬るもの全てを爆炎で灼き尽くす 豪火の剣だ」
その言葉に 元柳斎が呟く。
「そうか お主は千年前に一度この卍解を見とるんじゃったな。
果たして 同じかのう?
本当に千年前と同じかどうか その身に今一度喰ろうてみよ」
卯ノ花は 花瓶の水を見ると そっと外へと視線を向けた。
「卯ノ花隊長、何だか急にお肌がカサカサしませんか……」
「あら勇音、今日は随分女の子らしい事を言うんですね」
ゆっくりと 微笑む。
さっさと勝負 つけてしまって下さいね。
貴方自身の力で 尸魂界が滅んでしまう前に