第277章 475.Shades of the Band
「けど俺は信じたくなかった。浮竹さんのことを疑いたくなんかなかった。だからいつも その事を頭のスミへ追いやってた。だけどある時気付いたんだ。俺はなんで浮竹さんを怪しいと思ったんだ?って。
浮竹さんは俺なんかよりずっと頭が良い。その浮竹さんが本気で俺を騙すつもりだったんなら、絶対に気付かれない手段を取れた筈なんだ。
だけど浮竹さんはああいう理由で代行証を渡し、俺はその代行証が役目を成さない事にすぐに気付くことになった。
多分浮竹さんは 俺にわざと気付かせたんだ。
わざと気付かせて、俺に選ばせてくれた」
「何をだよ?気付いたからって お前に選べる道なんて無かった筈だ」
「選んださ 俺は自分で、護る道を選んだんだ」
真っ直ぐに 一護が答える。
「俺は力が欲しかった。ずっとずっと いろんな奴らを護れる力が欲しかった。
力を失って そのことを思い出したんだ。
臨とルキアが 力を求めてた俺に護る力をくれた。
みんなが 力を失った俺に力をとりもどさせてくれた。
だから俺は みんなを護っててめえと戦うんだよ」
銀城が剣を構え 舌打ちをする。
「交渉決裂かよ しょうが無えな……てめえは 殺したくは無かったんだがな
ーーーー卍解」
凶悪な霊圧が 周囲に満ちる。