第268章 460.Deathberry Returns2
ほぼ同時に 輝く刀が昇華していく。
それに臨は少し寂しそうに視線を向けると、今度は銀城へと視線を向けた。
「さて、銀城空吾」
ヒヤリとした空気が流れ、二人が固まる。
瑠璃色の瞳が剣呑に細められると、そのアルトの声はゆっくりと告げた。
「死神の力が戻った彼に、どう戦います?」
「バカな事言ってんじゃねえぞ、死神の力が戻った?だと。
一度目の死神能力の譲渡が成功したのは黒崎の中に既に死神の力があったからだ。だが 今のそいつに死神の力は無え!俺が根刮ぎ 奪い取ってやったんだからな……!その全くゼロの状態から たかがてめえ一人の霊圧を注いだぐらいで黒崎の力が戻る筈が無え!!」
銀城の剣が臨へと向けられる。
しかし、臨はゆるりと口元に弧を描くと 呟いた。
「言ったでしょう、私"たち"って」
臨たちの上に 巨大な穿界門が開く。
それがゆっくり開くと、一護にとって見覚えのある人物たちが現れた。
「恋次……!白哉……!冬獅郎……!剣八……!一角……!」
「その刀には俺達全員が霊圧を込めてんだ!一護一人の霊圧ぐらいもどせねえ訳が無えだろう!!」
恋次の声が響く。
それに臨は頷くと、一護に声をかけた。
「一護の力を奪ったと言いましたが、それがどれだけの物だというのですか。銀城空吾、お前が奪ったのは完現術というものを融合させた一護の力の上澄みにしかすぎません。
一護!魅せてあげましょう、貴方の力に底など無いということこの男に!!」
一護が斬魄刀を抜く。
それを振り上げると 衝撃波が銀城を包んだ。